タヒチの島々では、自然の保護、保全を第一に考えています。サステナブル・ツーリズムを推進するために、伝統的なポリネシアの慣習は極めて重要な役割を担っています。

フランス領ポリネシアには、無数の文化遺産があります。ポリネシアの伝統的な慣習に従うことは持続可能な生活スタイルを支持することにつながり、ひいては天然資源や生物多様性を保護し、人と環境の関係を見直すことになります。タヒチの島々には、すばらしい豊かな文化、遺産、歴史があります。何世紀も前に起源をもつタヒチの慣習は、世代から世代へと受け継がれており、現在も漁業、農業、航海、医薬など日常生活の多くのシーンで、島の人々が実践しています。伝統的なタヒチの慣習を維持する主な目的は、タヒチの島々の環境を保護し、持続可能性を推進しながら、独自の生活スタイルを守ることにあります。はるか昔からの古い慣習は、環境を守り、古代ポリネシア人の自然への理解を永久化するうえで重要なのです。

農業と伝統的なタヒチの医薬品

faapu(ファアプ)(果樹園または畑)は、タヒチの伝統文化の1つです。
タヒチのコミュニティでは、環境に配慮して、輪作、森林農業、伝統的な灌漑、太陰暦の使用など、常に昔ながらの技術で果物や野菜を栽培しています。

タヒチの島々に溢れる多様な植物は、伝統的な植物由来の医薬の発展を導いてきました。何世紀もの間、ポリネシア人はあらゆる感染症の治療に自然療法を用いており、薬用の植物、ハーブ、低木の多くは島内に存在するもので、治癒効果が認められています。現在もこうした伝統的な薬は、現代の治療と同じように効果があるものとして、島民たちに使われています。島の医師たちは、伝統的な治療と現代医薬を組み合わせることで、こうした治療をずっと続けているのです。

ラフイと伝統的な航海

ポリネシア人は、常に責任を持って海やラグーンの天然資源に対して取り組んでいます。rahui(ラフイ)として知られる自然を守るための古代の慣習は、現在PGEM(海域管理協会)がポリネシアで実施しており、海洋生物の多様性を守るために、特定種の漁業を禁止するエリアを設定しています。

伝統的な航海技術は、海洋環境への知識に基づいており、昔の航海士は星、波、鳥、他の自然要素を用いて、航路を見出していました。風力を使い、自然の中にある目印に導かれながら、自然と完全に調和することで太平洋を島から島へと渡った航海は、まさにサステナブルな航海の在り方だといえます。

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